有限会社 三九出版 - まだ八十歳


















トップ  >  本物語  >  まだ八十歳
             まだ八十歳

               三九出版

○ご存知のように,長寿を祝う年として幾つかの「賀寿」があります。その一つ     が数え年61歳の「還暦」。生まれた年から数えて61年目にして初めて 生まれ     た年と同じ干支になるのを祝うのですね。次が数え70歳の年で「古稀」(杜甫    の詩「曲江」((きょっこう)の中の 「人生七十古来稀に基づくもの)。その後は 77歳の「喜寿」(喜の草書体が㐂で七十七と読めることから),80歳の「傘寿」(傘の略字が仐で八十),88歳の「米寿」(米を分解すると八十),90歳の「卒寿」(卒の略字 卆が九十),99歳の「白寿」(百から一をとると99と白に)と続きます。
・ここで思うのですが,一つは喜寿以降の賀寿は語呂合わせならぬ字形合わせ で,それぞれの年が賀寿と決まっていてそれに名称をつけたのか,それとも 字形合わせが先でその年が賀寿となったのかということ。 その昔は40歳か ら始まって 10年毎に長寿の祝いとしていたそうですが,これなら「十年一 昔」で節目の年と納得できますが。
・思うことのもう一つは, 70歳の古稀は現代には当てはまらないということ。 杜甫は700年代の人, “人生五十年”と舞った織田信長は1500年代の人 ということから,杜甫が生きた時代は人生五十年より短いはずですから 70歳が古稀というのは頷けますが。
○それはともかく,かく言う我が身もこの十月で満80歳。しかし長寿という 実感も祝う気持ちもさらさらないのが事実なのです。70歳の時,ある集まり で「今どき70歳が古稀などと言うのは 間違っている。自分は80歳まで現役 で仕事を続ける」と言い放ちました。そして今,その80歳を迎えたとはと ても思えず,85歳までは現役でという気持ちでおります。あと5年,85歳に なった時には「まぁ,90歳までは現役で」と思えるように生きて行きたいも のと思っております。
・とは言っても仕事(書籍の編集実務)が無ければそれは叶いません。ここは皆様からのご厚誼とご支援が不可欠。それには皆様のご健康とご活躍が第一です。80代,頑張りましょう。 (m)
投票数:1 平均点:10.00
前
《自由広場》量子に学ぶ経済の考え方 ① 「量子」-「人間」―「経済」
カテゴリートップ
本物語
次
〈花物語〉     桜

ログイン


ユーザー名:


パスワード:





パスワード紛失