☆東日本大震災私は忘れない
大震災に遭遇して
中川 典雄（宮城県仙台市）
１．大震災での日常生活
平成23年3月11日の東日本大震災発生は日常生活を一変させました。私の住居は仙台市の北部，太平洋岸からかなり離れた地区で，そこで体験した大震災を発生日の3月11日から1週間余の日常生活を通して報告します。
平成23年3月11日（金）14時46分曇り，激震発生，自宅2階で読書中，横揺れを受けた。揺れは3分と長い。テレビが倒れないように押さえているうちに和箪笥上部の人形ケースがすべり落ち，ファンヒーターに衝突した。1階の台所の食器棚から食器落下，床一面に散乱。その後も余震多数回発生，電気ガス水道のライフライン停止，自宅外の情勢把握できず。11日夜はいつでも外へ飛び出せるように玄関口で毛布にくるまり女房と二人で過ごす。寒い中，沿岸地区の津波による被災者が数百名も発生したことを携帯ラジオで知る。
3月12日（土）停電継続で，広く情報把握できず。相変わらず余震発生。午前中富谷市の娘の自宅訪問，交通信号も点灯せず慎重に自動車運転。娘の夫は仙台市消防官で緊急出勤となり娘と孫2人は町内会集会所へ避難。娘の住宅建物の被害少なく，団地内では若い人達の家庭が多く，集会所も満員で，私の自宅に避難した。
3月13日（日）余震多数回発生。ガソリンとストーブ用石油を求めて，ガソリンスタンドに長蛇の車列。
3月14日（月）断水解除。他地区の知人が水をもらいに来て，持参した「にぎり飯，お汁，ギョーザ」で朝食。娘の自宅の太陽光発電で，精米，携帯電話の充電，料理もでき近所の人達も集合，会食でした。午後停電解消，交通信号機復活。テレビで今回の被災状況を知り，津波の恐ろしさに驚く。石巻，女川，南三陸，仙台深沼などで1万人規模の被災者発生。震度5以上の余震発生。福島第一原発1，2号機緊急炉心冷却システム稼働せず，政府の緊急事態宣言を知る。娘の夫から利府町の宮城県総合体育館が多くの死体安置所となったと聞く。仙台市内の親戚と安全確認ができた。
3月15日（火）娘の団地では，ボランティアで赤ちゃんの洋服を集め，被災地気仙沼市へ送ることで大忙しだ。娘の自宅で被災後5日ぶりで風呂に入る。
3月16日（水）近くのスーパーに朝8時に並び10時開店。雪降る中長靴で並んだ
が足が冷たい。購入制限で一人10点まで。既に即席ラーメン，電池等は在庫なしだ。
3月17日（木）近くの公衆浴場へ入る人，自動車の列が道路を塞ぐ。東京の友人から安否確認の連絡あり。
3月18日（金）仙台深沼，荒浜で津波による遺体捜索開始。受診した病院では新患お断りだ。福島県原町市の友人が原発の汚染を避けて孫と共に仙台市泉区へ避難した。
震災発生から1週間余，ライフラインの水道，電気は回復したが，都市ガスは4月1日に回復し遅れ，それ迄自宅での入浴ができなかった。
２．災害克服策の実行を
東北地方では，過去に千人以上が犠牲になった「貞観の大津波」が869年に発生しており，今回も3月9日，10日と連続して震度3の地震が発生し，翌日の11日に東日本大震災が発生，その後も連日余震発生と続きました。このように日本は災害国家であり，災害克服策として①地震の予知を行うことが第一で，国を挙げて取り組むことが必要です。次に②社会が災害対応力を持ち，災害被害を撲滅すること，具体的にはハード面で土地の危険度の把握，建築物の耐震化，避難場所の風呂・トイレの洋式化と人口に応じた数の設置，ライフラインの復活早急化。ソフト面では学校，病院等集合体の災害対応のマニアル化，ボランティアが活動できる体制づくり，特に津波避難では事前に高所を決め走ること，地震保険の加入義務，災害用として最低3日間の水・食料の確保，携帯ラジオ，電池，電気を使用しない石油ストーブの完備。風呂の水を抜かずにおく，等個人でも災害克服策として備えるべきです。次に③原発問題です。災害国日本からみて原発の廃炉を行い，新設を認めないことにすべきです。大震災で福島県下では放射線により所有土地を手離し戻れない。国策として進めてきた原発の事故の認識を政府は忘れたかと怒りを感じる。日本のエネルギーシフトは原子力から自然エネルギーに転換すべきです。また6月の大阪北部地震で，ブロック塀の倒壊，40年前の宮城沖地震の再現となり，残念です。
３．大震災を記録し後世に伝える
東日本大震災は津波，火災，建物の倒壊，放射能汚染を起こした。海岸線は津波.内陸部で宅地陥没、隆起し建物崩壊を招き，更に原発汚染が広域に危機を招いた。この事実を記録し後世に伝承することで復興と再生に結びつくことができると思います。
大震災に遭遇して
中川 典雄（宮城県仙台市）
１．大震災での日常生活
平成23年3月11日の東日本大震災発生は日常生活を一変させました。私の住居は仙台市の北部，太平洋岸からかなり離れた地区で，そこで体験した大震災を発生日の3月11日から1週間余の日常生活を通して報告します。
平成23年3月11日（金）14時46分曇り，激震発生，自宅2階で読書中，横揺れを受けた。揺れは3分と長い。テレビが倒れないように押さえているうちに和箪笥上部の人形ケースがすべり落ち，ファンヒーターに衝突した。1階の台所の食器棚から食器落下，床一面に散乱。その後も余震多数回発生，電気ガス水道のライフライン停止，自宅外の情勢把握できず。11日夜はいつでも外へ飛び出せるように玄関口で毛布にくるまり女房と二人で過ごす。寒い中，沿岸地区の津波による被災者が数百名も発生したことを携帯ラジオで知る。
3月12日（土）停電継続で，広く情報把握できず。相変わらず余震発生。午前中富谷市の娘の自宅訪問，交通信号も点灯せず慎重に自動車運転。娘の夫は仙台市消防官で緊急出勤となり娘と孫2人は町内会集会所へ避難。娘の住宅建物の被害少なく，団地内では若い人達の家庭が多く，集会所も満員で，私の自宅に避難した。
3月13日（日）余震多数回発生。ガソリンとストーブ用石油を求めて，ガソリンスタンドに長蛇の車列。
3月14日（月）断水解除。他地区の知人が水をもらいに来て，持参した「にぎり飯，お汁，ギョーザ」で朝食。娘の自宅の太陽光発電で，精米，携帯電話の充電，料理もでき近所の人達も集合，会食でした。午後停電解消，交通信号機復活。テレビで今回の被災状況を知り，津波の恐ろしさに驚く。石巻，女川，南三陸，仙台深沼などで1万人規模の被災者発生。震度5以上の余震発生。福島第一原発1，2号機緊急炉心冷却システム稼働せず，政府の緊急事態宣言を知る。娘の夫から利府町の宮城県総合体育館が多くの死体安置所となったと聞く。仙台市内の親戚と安全確認ができた。
3月15日（火）娘の団地では，ボランティアで赤ちゃんの洋服を集め，被災地気仙沼市へ送ることで大忙しだ。娘の自宅で被災後5日ぶりで風呂に入る。
3月16日（水）近くのスーパーに朝8時に並び10時開店。雪降る中長靴で並んだ
が足が冷たい。購入制限で一人10点まで。既に即席ラーメン，電池等は在庫なしだ。
3月17日（木）近くの公衆浴場へ入る人，自動車の列が道路を塞ぐ。東京の友人から安否確認の連絡あり。
3月18日（金）仙台深沼，荒浜で津波による遺体捜索開始。受診した病院では新患お断りだ。福島県原町市の友人が原発の汚染を避けて孫と共に仙台市泉区へ避難した。
震災発生から1週間余，ライフラインの水道，電気は回復したが，都市ガスは4月1日に回復し遅れ，それ迄自宅での入浴ができなかった。
２．災害克服策の実行を
東北地方では，過去に千人以上が犠牲になった「貞観の大津波」が869年に発生しており，今回も3月9日，10日と連続して震度3の地震が発生し，翌日の11日に東日本大震災が発生，その後も連日余震発生と続きました。このように日本は災害国家であり，災害克服策として①地震の予知を行うことが第一で，国を挙げて取り組むことが必要です。次に②社会が災害対応力を持ち，災害被害を撲滅すること，具体的にはハード面で土地の危険度の把握，建築物の耐震化，避難場所の風呂・トイレの洋式化と人口に応じた数の設置，ライフラインの復活早急化。ソフト面では学校，病院等集合体の災害対応のマニアル化，ボランティアが活動できる体制づくり，特に津波避難では事前に高所を決め走ること，地震保険の加入義務，災害用として最低3日間の水・食料の確保，携帯ラジオ，電池，電気を使用しない石油ストーブの完備。風呂の水を抜かずにおく，等個人でも災害克服策として備えるべきです。次に③原発問題です。災害国日本からみて原発の廃炉を行い，新設を認めないことにすべきです。大震災で福島県下では放射線により所有土地を手離し戻れない。国策として進めてきた原発の事故の認識を政府は忘れたかと怒りを感じる。日本のエネルギーシフトは原子力から自然エネルギーに転換すべきです。また6月の大阪北部地震で，ブロック塀の倒壊，40年前の宮城沖地震の再現となり，残念です。
３．大震災を記録し後世に伝える
東日本大震災は津波，火災，建物の倒壊，放射能汚染を起こした。海岸線は津波.内陸部で宅地陥没、隆起し建物崩壊を招き，更に原発汚染が広域に危機を招いた。この事実を記録し後世に伝承することで復興と再生に結びつくことができると思います。
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