有限会社 三九出版 - 体の不調を訴える前に心掛けること


















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                 体の不調を訴える前に心掛けること

                           福永 邦昭(東京都目黒区)

 72歳となる小生も表題「七十代の使命」に些か関心があり投稿しました。
 現在99歳となった母と妻の3人暮らし。以前,運動に縁のなかった母について本誌に寄稿したことがあります(「本物語」25号)が),88歳まで健康を留意してウォーキングやランニングに励んだ成果なのか,今は杖での歩行でやゝ不自由しているものの,これまで一度も病気を患ったことがない。週3回のディサービス以外は在宅介護,年齢の割には手が掛からないので大助かりである。
 この母を見習って私も健康を留意しているが,年々生活環境や医療の進化に伴い,否応無しに私達も長生きしそうなので,老夫婦二人暮らしもしくは一人暮らしは必至となる。この世代の多くの方がそうであるように私達もご他聞に漏れず,息子達に親との同居を拒否されている。そこで,「男,七十代の使命」の筆頭には〈誰にも迷惑を掛けない健康維持〉を挙げたい。
 最近,周りの同世代に体の不調を訴える人の噂をよく聞く。そう嘆く奴に限って「体を動かしたり歩くことが嫌いなのだ,さらに運動などもっての外」と嘯く。しかも高度成長を支えた企業戦士を自負し,過去の飽食時代の習慣が忘れられず贅沢な食事で年不相応な高カロリーを摂取しているのだ。今社会問題となっている生活習慣病,中でも最も多い糖尿病とそれが原因で患う合併症や糖尿予備軍と合わせて2,210万人もいる。男性では60歳代以上で実に4割という。
 多分本誌の読者は健保組合か自治体が実施している無料定期健康診断は受診していると思いますが,因みに私の住んでいる目黒区の場合自治体の無料診断の受診率は昨年度44.9%(男性は女性の約半数)というデータがある。タダでも受診しない理由として,?前夜は21時以降の食事はNGで当然朝飯抜きで採血,検尿,レントゲン等の検査に病院に行くのが面倒 ?病院が混んで待たされる ?後日の検便採取そして結果を聞くために再三出かけなければならぬのでつい億劫に ?(もっての外は)疾患を指摘されるのが恐ろしい 等の順である。体力が徐々に衰えて行く高齢者は自覚症状が出てからでは手遅れとなることが多い。
 私は定年退職後健診を怠らず受けているし,毎日の運動(ラジオ体操とウォーキング)と週2〜3回のトレーニングジム通いは欠かさない。医者には血圧がやゝ高めだが異常なしとお墨付きを頂いており,健康を自負している。だが,最近たまたま出くわした健康測定装置『E・I・S生体電流インピーダンス』(アメリカ製・総輸入元「野口グローバルライフ」)の測定では,高血圧症および脳蓋内血管循環障害で要注意との反応が出たのである。
 『E・I・S』は旧ソ連で宇宙飛行士の健康管理が目的で開発され,ソ連崩壊後にドイツとフランスで研究が進み,アメリカで更なる進化を遂げて,数年前に健康測定装置として製品化されたもの。頭・両手・両足の6ヶ所に微弱電流を流し,3分間程で同機器パネル画面の3D人体モデル画像に血管・神経・リンパ別に映し出され,あらゆる疾患と,驚くべきは内科医で検出できない自律神経失調症までもが,映像と数値で細かく検出される。しかも疾患の数値次第で必要な食材(食べてよいもの悪いもの)が指定される驚異の優れものである。欧米では医療機器に認定され,広く医療機関などで使われている。日本では厚労省のハードルが高くまだ認定を受けていないので余り認知されていないが,一部の大学医学部で高く評価され,既に高級老人ホーム・医療付高級ホテル・トレーニングセンター等で健康測定装置として活用されている。
 病気を患ってからでは遅い。常日頃から健康管理や健康診断を行い,年はとっても未病がよいのは言うまでもない。高齢化に伴う国の財政負担増や個人の医療費負担増加,医師や看護士・介護師不足など,今日の日本が抱えている諸問題の打開策の一助となるのではないかと,私はこのE・I・S測定装置に大変興味を持ち,当機の普及を買って出た次第。健康を自負されている方にも,特に身体に少々不安を抱いている方には,当然未病段階で身体のチェックが肝要。当機は低価で簡単に測定できるので,関心のある人は是非トライしてみたら如何でしょう。そして,「七十代の使命」の筆頭となるものを果たそうではありませんか。

 
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