有限会社 三九出版 - 自身の付加価値を高め,社会に貢献する


















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               自身の付加価値を高め,社会に貢献する

                           藤澤 康裕(東京都町田市)

 昨年の年賀状に,本年は孔子の教え「七十にして心の欲する所に従って、矩を踰えず。(感謝)」と書いた。
 法を犯さない範囲で自由な生き方をすることが,70年も生きてきたご褒美というような意味に捉えていた。しかし孔子がこんな生き方を勧める訳がない。調べてみたら70年間の充実した人生の後には年月に応じた道徳と教養が備わっており,その上で心の欲する所に従うということであることが分かり,自身は到底この域に達していないことを自覚した。
 サムエル・ウルマンは詩の中で青春と年齢は別物であって,信念と自信と,希望を持ち続けることは年に関係なく若いことであり,疑惑と恐怖と失望を抱くことは老い,朽ちると言っている。これは武士道の世界でいう“武士道とは死ぬことと見つけたり”と繋がるところがある。
 さらに,70歳と言えども人間として社会の中で生きて行くためには,社会に貢献することを考え行動することが重要であり,これが孔子の「論語」に通じるのであろう。
 これらを総合すると,過去70年間に蓄積した自身の価値を生かして,死を恐れずに,自信を持って前向きに日々を過ごして行くことが私の道であるという信念を持つに到った。
 格調高い生き方を見つけることが出来たが,さてこれを日々の生活の中に取り込んで継続して実行すべきことは何なのであろうか。ここで強く感じることは2004年以来現地での生活を経験してきて,ラオスの人々を支援したいという強い思いが9年経った今も持続していることである。
 2004年から2006年までJICAのシニアボランティアとしてラオス国で活動を行ってきた。この二年間の活動の中でラオス人社会と接してきて,ラオスの貧困を少しでも助けてあげることが出来ないであろうかという強い義務感のような意識が芽生えている。彼らは貧乏であることを認識してはいるが悲観はしていない。背伸びをしない生活の中に彼らの真実がある。
 小さなことかもしれない,自分がラオスのためにやれることを探して,自己満足の状況であるかもしれないが,これをとにかくやってみることが重要であると思う。
 現在私が生きている社会に迷惑をかけることなく,信念と希望と自信を持ってラオスの人々のために生きることが自身の幸せであり,義務であると思っている。
 私の人生“昨日まではリハーサル,今日からが本番!!”の生き甲斐を持って突き進んで行きたい。(感謝)



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