有限会社 三九出版 - 過去の事としないで


















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 ☆特別企画☆東日本大震災    過去の事としないで

                           
                            坂元 恵子(埼玉県越谷市)

 2011年3月11日(金),あの未曾有の出来事からもうすぐ2年,いやまだ2年なのか。生々しく繰り返された捍(おぞま)しく無残な映像に驚きと虚しさ,そして何所にぶつければよいのかわからない数えきれない深い悲しみは,今もこれから先も消えることはなく,福島では起きてはならないはずの原発事故,何よりも尊い多くの人命が奪われた事実に背を向けることは出来ません。一人ひとりが一生懸命に生きてこられた証はどうなってしまうのでしょうか。直接的な被害を免れた自分でさえ,被災された方々に心を向ければ,悔しさと悲しさに胸が張り裂ける思いでいっぱいです。
 とくに暑さ寒さの厳しい時期のニュースを見ては,自分がその立場であったならそれに耐えうるだけの体力,精神力があるだろうかと思うほど,本当に大変な現実の中で頑張っている人達に,自分が出来ることは何なのかを模索しながら,まずは東日本大震災を過去の事にしてはならないと心に刻んでいます
 十代の後半,仙台市内に住んでいたのですが,まだ高層ビルも少なく青葉山(城址)から追った蛇行する広瀬川の流れ,また風光明媚で穏やかな松島,リアス式海岸が見事な三陸など,鮮明な記憶は私の宝です。その宝が受けたあの被害の大きさにはかなりのショックを受けました。仙台には今も交流がある友人がおりますが,安否を問うにも時間がかかり,多くの人が同じ気持ちでいることの切なさを強く感じた数日間。
 実はこの友人との,東日本大震災二日前の携帯メールが残っています。3月9日に宮城の方で震度4くらいの地震があり,私はすぐに「今の地震は大丈夫?気にしています。天候も何だか変だし……体調に気をつけてね」とメール。友人からの返信は「今,一泊の予定で盛岡へ向かっている車中での地震。自宅(仙台市内)は何でもないみたい。メールありがとう」でした。まさか11日に大地震が起きるとは思ってもいませんから,後になって「もし1日ずれていたら」と恐怖を感じたのを覚えています。
 世界でも,もちろん日本列島でも,東日本大地震の余震を含め,大小の地震がかなりの頻度で起きています。これからいつか起こるであろう巨大地震の話題も多く耳にします。被害に遭われて現在も日々不都合な生活を余儀なくされている方が大勢いることを決して忘れることなく,自分自身への備えと,また復興への道程として,小さな“出来る事探し”から活動の輪への支援と参加が大切ではないでしょうか。


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